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こちらは,観葉植物の基本的な育て方になります。
観葉植物の種類によって育て方が違いますので,詳しくは「指宿で生産される観葉植物たち」のページから種類を特定して詳しい育て方をご覧ください。

指宿の観葉植物をはじめて購入された方へ

観葉植物は英語で「インドアプランツ」といわれるとおり,基本,室内でグリーンを楽しむものとされています。同じ室内でもお客様のお住まいの地域の気候,置き場所の日当たり具合,室内温度・湿度,風通しなど環境はさまざまで,育てるのが難しい植物もあるかもしれません。しかし,植物は環境が変わると,環境に順応しようとするはたらきがあり,少しずつですが成長します。
観葉植物を長く楽しんでいただくためには,水のやり過ぎ,肥料のやり過ぎに注意して,よく観察し,観葉植物の変化に早く気づいてあげることがポイントです。

「指宿で生産される観葉植物たち」で紹介されている項目について

「指宿で生産される観葉植物たち」でいう取扱い鉢サイズについて

観葉のまち指宿で取り扱っている鉢サイズを,大きく4つのサイズで表示しています。

鉢サイズ
ミニ鉢 3寸鉢以下
小鉢 4〜5寸鉢
中鉢 6〜8寸鉢
大鉢 9寸鉢以上

※1寸は約3cm

「寒さに耐えられる温度帯」とは?

観葉植物は熱帯原産の植物が多いので,寒さには弱い面があります。地面に直接植えて根を十分張っている場合,寒さに耐えられる温度帯より少々低温でも耐えられる場合がありますが,鉢植えの観葉植物はあまり強くありません。ここで示している温度帯より低く管理してしまった場合,枯れてしまう可能性がありますので管理の参考にしてください。

置き場所

置き場所

観葉植物の多くは,①日当りの良い室内,②空気の流れがある,③高温多湿,④環境の変化が少ない場所を好み,この4つの条件を整え,自生地に近い環境に近づけてあげるとすくすく育ちます。
太陽光があまりあたらない場所に置く場合,蛍光灯だけでは光量が少なく徒長したり,葉色が薄く抜けてしまうので,暗めの場所に置かざるを得ない場合は,植物用のライトで補光することをおすすめします。
空気の流れが滞った環境にある場合は,窓を開けたり,サーキュレーターを使用して空気を流しましょう。サボテン類,サンセベリヤ(トラノオ),アガベ類,多肉植物など普段から乾燥を好む種類の植物などの例外はありますが,観葉植物の自生地は高温多湿な環境がほとんどです。10℃以下になる場所はさけ,霧吹きや加湿器を使って湿度を保って上げましょう。
日当たりの悪いところから直射日光が長時間当たる場所に環境を変えたりすると,直射日光で葉を傷めたり,冷暖房の風が直接当たるところに置くと乾燥しやすく,水分ストレスなどで弱ったりするので注意が必要です。

屋外で管理する場合の注意

観葉植物は熱帯原産のものが多いため,春から秋にかけて屋外で管理する場合があります。日頃から室内の日当たりの良いところに置いていても,いきなり直射日光があたるところに置くと,葉焼け(葉がやけどを起こし茶色く変色してひどい場合枯れたようになる)を起こしてしまう場合があります。屋外の直射日光があたらない場所,半日直射日光にあたる場所といったように段階を経るとともに,数日間ごと間隔をあけて徐々に環境に馴らしてください。
また,屋外の夏場の暑さは鉢植えの観葉植物には,過酷な条件下になります。30℃を超える気候条件に加え,コンクリートなどからの輻射熱などにより,乾燥が早くなり,水切れをおこしやすいです。水やり回数を朝夕など増やすか,半日日陰になる場所に移動させる,コンクリートに直置きしないなどの工夫をしてください。

水やり

水やり

基本の水やりは,土の表面が乾いたら,鉢の底から水が流れ出るまでたっぷりと与えてください。
土の乾きを確認する方法は,①手で触ってしめり具合を確認する。②鉢の重さが軽くなっているのを確認するなどです。乾く前に水を与え過ぎてしまうと,根腐れを起こして枯れてしまいますので気をつけましょう。
失敗しやすい例で,「どの植物も夏は毎週水曜日と,日曜日にコップ1杯の水をやり,冬は毎週日曜日にコップ1杯の水をやっている」という育て方を耳にします。一定の期間植物を観察した結果,導き出されたルールであればよいですが,環境の変化や植物の特性や生育を無視したルールは,水のやり過ぎ,乾燥させすぎに陥りやすいのであまりおすすめできません。
植物によっては,湿度を好み葉からよく水分吸収する植物があります。このような植物には葉水(霧吹きで葉に水を吹きかける)をするとよいでしょう。

夏場の水やり

基本の水やりを行いますが,室内でも夏は暑さで土が乾きやすいので水切れさせないよう注意してください。一度でもカラカラに乾燥させてしまうと,根を傷めてしまい,回復が困難になりますので注意してください。土の乾き具合をこまめに確認することが失敗しないポイントです。

冬場の水やり

水やりの基本は,「土の表面が乾いたらたっぷり与える」は,冬場でも変わりません。ただし,寒くなると植物の活動が鈍くなりますので,水やりの間隔を空けてください。
例外としては,暖房で部屋が暖かいと植物の活動が鈍らず根からの水分吸収速度が落ちない場合がありますので,必ず土の乾き具合を確認しながら水やりしてください。特に,サボテン類,サンセベリヤ(トラノオ),アガベ類,多肉植物など普段から乾燥を好み,休眠期がある種類の植物は,冬の水やりが多いと枯れてしまうので注意してください。

長期間留守にする場合の水やり

まず,葉からの蒸散作用を抑えるため,直射日光が当たらない場所に避難させてから下記の方法から選び,事前に試してみることをおすすめします。

給水器を使う

近年では,水を入れる容器が付いた給水器を土に挿し,ゆっくりと水やりをするタイプの給水器が市販されています。デザインや色,大きさが豊富にあります。容器の大きさによって管理できる日数が異なるので,商品説明をよく確認して購入してください。

ペットボトルを使う

水を入れたペットボトルにのキャップに少しずつ水がしみ出るよう穴を開けたものを土に挿す方法です。最近では100円ショップでキャップの代わりに取り付ける器具が販売しています。500mlのペットボトルに使用すれば2~3日の旅行中も安心です。ただし商品によって水の染み出し方が異なるので旅行の前に必ず試すことをおすすめします。

腰水(こしみず)

受け皿に数センチの水を張り,観葉植物の鉢底を浸す方法です。一番簡単な方法ですが,腰水の日数が長いと根が腐敗するので通常の管理では行いません。数日の旅行中や水切れの応急処置として行う方法です。真夏の炎天下では張った水が温まるため,日陰で管理しましょう。

肥料

肥料

生育が活発な春から夏の間,緩効性肥料(緩やかに肥料が効くように作られている固形肥料)や液肥(できれば観葉植物用の液体肥料)を用法どおり与えてください。与え過ぎは根傷みをおこし枯れてしまう原因になります。濃度の濃い液肥を一度に与えるよりも,薄めの液肥を複数回に分けて間隔をあけて与えるほうが,失敗しないポイントです。また乾燥させ,しおれぎみの植物の鉢に早く回復させようと用法どおりの液肥を与えても根がダメージをうける場合があります。水だけをしばらくかけてから,液肥を与えてくだ下さい。

冬の管理

冬の管理

一般的な室内であれば問題ありません。直接暖房の風があたるところには置かないようにし,水やりの間隔をあけてください。冬に植え替えはやめましょう。

寒さに弱い植物の管理

寒さに弱い植物の管理

冬が近づく10月頃(上着を羽織る頃)になったら,水やりの間隔をあけてください。日光に当てる時間を長めにすることで,寒さに強くなります。また,夜間に温度が下がる窓際に置くのは避けてください。

美しい葉のために

美しい葉のために

時々葉に霧吹きで水をかけたり,布で葉を拭くと,葉を美しく保つことができ,虫が付くのを防ぐことができます。

植え替え

植え替え

観葉植物を育てると,鉢の中で根づまりがおこり,最悪の場合枯れてしまうことがあります。長く観葉植物を楽しむためには,その植物の大きさや成長速度によって違いますが,2~3年ごとに植え替えを行って土を新しくし,生育環境を整えてあげる必要があります。植え替え時期は,15℃以上,5月中旬から9月中旬頃が適期です。

植え替えのサイン

  1. 水の染み込みが遅い。土の乾きが早い。
  2. 鉢の底から根がたくさんでている(特に太い根がでている)
  3. 葉の色が悪い(黄色い)。葉が枯れてきた。
  4. 鉢植えがよく倒れる(植物の大きさに対して鉢が小さい)

準備するもの

  1. 植え替える観葉植物
  2. 今より一回り大きな鉢
  3. 鉢底ネット
  4. 鉢底石または軽石
  5. 観葉植物用の培養土
  6. はさみ
  7. 細い棒(割り箸,大きい鉢の植え替えは菜箸などが便利)
  8. 支柱(観葉植物の背丈が1m以上の場合)

失敗しない植え替えの手順

  1. 5~7日ほど水やりを控えて土を乾燥させて扱いやすくする(カラカラはダメで,ほどよい湿り気があるのがベスト)
  2. 土が白っぽく乾燥したら,鉢から植物を抜き取る
  3. 根についた古い土を手でほぐして落とす
  4. 根の先端が傷んだり,黒ずんだりしていれば,はさみで切り落とす
  5. 葉が茂っていれば,何枚か取り除く
  6. 一回り大きな鉢の底に鉢底ネットを敷き,鉢底石(または軽石)を敷く
  7. 観葉植物用培養土を鉢の3分の1まで入れ,根をほぐした観葉植物を鉢の中心に仮置きし,生え際が鉢の縁から3~4cm下に来るように高さを調整する(ウォータースペースを確保する)
  8. 位置が決まったら,培養土を更に加えて,棒でつつきながら根の隙間までしっかり培養土を入れて植物を固定する(棒でつつく場合は,できるだけ根を傷めないようにゆっくりやさしくつつく)
  9. 背丈が1mある場合は,支柱を挿して,植物の枝と支柱をひもで結んで固定する
  10. たっぷりと水をかける

***以上のことに留意して,グリーンのある暮らしを楽しんで下さい***